私には足がない

我が家は海の見える丘の上、”ポツンと一軒家”ではないけれど
車がなければ不便なのは分かってい
ました。

でも亡きパートナーが幾度も勧めた車の運転免許、取ろうと思った事は皆無でした。
 
なぜなら私は方向音痴なのです。
この歳になってどうしてこうなのかは説明が出来ます。
突然左右を聞かれると戸惑います。
答えは相手側から見てなのか?自分から見てなのか?同時に頭に浮かぶのです。
だから車の運転は、危ない!
今では
「自分から見て答えるのよ!」
いちいち自分にこう言い聞かせている時は間違えません。
 
子供の頃、自分が馬鹿なのではないか?
と幾度も考えて見たのですが、答えは出ませんでした。
要するに、これは私の個性なのだとしか言いようがないのです。
 
視点を変えると(足がない)、この事が今、私が孤立しないで生きられる源になっています。
出来ないからこそ助けて下さる方に出会う事が出来、
人との交流が生まれ、孤立から逃れられているのです。
 
飛べない蛍と同じなのです。
今はいざという時に助けてくださる友人達に囲まれて、老いに向かって生きています。
「甘え過ぎてはいけない!」
常に自分に言い聞かせながら。