自然界には虫がいっぱい 

随分昔、知人が夏休みに子供を連れて我が家を訪れた時の事です。

田舎の生活では当たり前の虫達。
それを目にする度に、足を止め、たじろぐ姿。都会ではあり得ない事だからでしょう。
菜園のキャベツの青虫、てんとう虫、アリ、ワラジムシ。
地面を良く見ると虫だらけです。
それらに遭遇する度にキャーキャー悲鳴を上げていました。
菜園に足を踏み入れるや否や突如小3の男の子が叫んだのです。
「僕は芋虫が、大っ嫌いだ!」
 
すぐさま私の口をついた言葉に今でも頭を傾げる。
「大丈夫!大丈夫!芋虫も貴方の事大っ嫌いだから!」
「芋虫は、貴方が好きと言って近づいて来た訳じゃないでしょう?
 芋虫は只真っ直ぐ前を向いて歩いていたら、たまたま貴方に会っただけでしょ。
 蚊の様にチュウチュウ血を吸おうとして、貴方が大好きと近づいて来た訳じゃないないでしょう?だから大丈夫よ!」
 
この答えに彼はポカンとして私を見ていた。
後日
「小母ちゃんは変わっている!」
これがこの子からのコメントでした。