春を告げるウグイス

4月10日頃から、我が家の庭でウグイスが鳴き始めました。
「ホー、ゲッキョ、ホー、ゲッキョ」
まだ寒さの中で元気が出ないのか、実におそまつな声で鳴き出しました。
耳をすませば、確かにウグイスの声でしょう?
こんな日がしばらく続いていましたが、月末頃には見事なまでの美しい鳴き声でさえずっています。
一人で聞くのがもったいないほどです!
 
パートナーが植えた桜の木も綺麗に咲いて、イボタの垣根も芽吹き始めました。
灰色とベージュ色が入り組んだ小枝の先に、若芽が日毎ほころんで、黄緑色がやがて濃い緑に変わっていく、この優しい色合いが好きです。
レンギョも黄色の花を添えて、梅も咲いています。
私は、この頃の風景が一年の中で一番美しいと思います。
 
残念なのは、今年の白鳥の北帰行を見送れなかったことです。
きっとシベリアに帰って、今頃は子育てに苦労していることでしょう。
 
それにしても、近頃はひばりの鳴き声がしなくなりました。
嫁いで間もない頃は、家の周りには木はなく、ただ草原が広がっていました。
牧場ですから当然の事です。
あの頃は、カッコウの来る前の4月半ばには、ひばりが空高く小さな円を描くように「ピ!ピ!ピ!ピ!」と、さえずりながら元気に羽ばたいていました。
その愛らしい姿が、春をつげていたのです!
 
家の周りの木々が育って、牧場を廃業してからひばりがいなくなりました。
寂しい事ですが、環境の変化が生態系をも変えて行くのですね。
 
今更ながら思うのです。
昨日と言う日も、今日と言う日も、我が人生で二度と同じ日はないのだと!
後、どれ程生きれるか分かりませんが、大切に生きなければなりません。