世界の真の姿を探して

幼い頃から疑問ばかりが心に宿り、確かめてみたいものが次々と現れた。

祖母が語るお正月の神様に会いたくて、冬なのに窓を大きく開け、顔を出して探していた。
 
ある時は、鶏がどの様にして玉子を産むのか知りたくて、鶏舎の中に居座り何時間も観察していた。
 
お金持ちの近所の小父さんが
大したもんだね。何万株も持っているんだって!」
と言う話を大人達の側で聞いた。
その時私の脳裏に浮かんだのは株大根だった。
株大根をいくら沢山持っていても、冬になるとみんな腐ってしまうのに、何で皆感心しているのか分からなかった。
でも、大人の話に入ってはダメと思って黙っていました。
それを理解したのは、中学生になってからだったと記憶しています。
 
山間の一本道の実家から小学校入学の少し前まで、まるっきりと言って良い程、他所の地を踏む事のない幼少期を過ごしました。
小学校生活で格差が気になりました。
が、福沢諭吉の「天は人の上に人を作らず人の下に人を作らず」をラジオ放送で聞いた時、身体を揺さぶられた程の感動。
しかし、現実と余りにもかけ離れたこの言葉に様々な疑問が常に頭の隅に存在する様になった。
 
だから何事も本当だろうか?という疑問が常に私に付きまとい、今も続いている。
戦争のからくりも、富める人、権力者達のからくりも、この歳になってやっと見えてきた様に思います。
人間はなんと愚かな動物なんでしょうね。
 
世界中で気候変動が猛威を振るい、そこに立ち向かうだけで大変なのに、わざわざ人間が戦争を起こしているとは!
只々、呆れるばかりです。