もったいない!長姉の才能

半年ほど前でしょうか。
地方の養護施設から札幌に出て、(高卒)ガソリンスタンド勤務の青年の現状をテレビで見ました。
 
誰も頼る人もない中で、生活を相談員にアドバイスを受けていました。
決して多くはない給料の中から、僅かでも貯金をしたいと通帳を握りしめている姿に胸が痛くなりました。
 
小奇麗なアパートに真新しい洗濯機や冷蔵庫の側で、うつむき加減に相談していましたが、その相談員の方も、そこまでのアドバイスは、仕事の枠外と言っていました。 
 
昭和の時代、6畳間に3人の寮生活をおくった経験から思いは重なりました。
とにかくお金がなかった!
でも、あの時代にしては給料は良かった筈。
けれど、田舎から出てどう生活をしたら良いのか?分かっていなかった。
 
そんな経験から13歳年上の長姉。
彼女の生きかたが、手本になりました。
何時も明るい我慢と忍耐のゴットマザーでした。
 
義兄は大工の頭領でした。
弟子を抱えていましたので、その稼業を支えお金の使い方はとても上手。
計画的に集められた食材の利用は、栄養を考え料理も上手でした。
 
こんな人が若き青年のアドバイザーにいたら、地に足のついた生活を送って行けるだろうと思うのです。
 
初めから裕福な家庭で育った人々は、欲望の全てはお金で解決するもの。
それしかない。と考えている様です。
 
私達兄弟姉妹は、開拓農家で育った経験から、貧しい中どうすれば僅かなお金で生き延びていけるか?
その生活を日々学んで生きて来たのだと、今にして思うのです。
 
山野には、沢山の食べられる植物が自生しています。
そこに向ける知恵さえ有れば、ただで野菜を確保する事が出来ます。
 
多くの若者達が都会を目指す中で、思うのです。
農家の子供達は、例えお金に困ってはいても食べ物には恵まれている筈です。
少なくとも、腹ペコではありません。
 
若者達に、考えて頂きたい。
自然の素晴らしさや、価値観の多様性を。
そこに気付けたら知恵ある老人から、様々な事を学ぶのですよ。
 
私は何時も思うのです。
その場に長姉を立たせたい!と。